本当のカウンセリングのやり方とは?

カウンセリングで本当に大切なのは、

質問を重ねて

 

相手の内側(コア)

 

を理解することです。

 

表面の要望だけで進めると
結果は整っても満足や再来に直結しません。

 

本稿ではカウンセリングの考え方をご説明していきます。

 

人の心のイメージ

サムネにあった画像はみなさんに
イメージしてほしいイラストです。

 

外側ほど色が濃くなっていて

 

" 内側であればあるほど "

 

真っ白になっています。

 

これは表面的なことはわかっているけど

 

"本当のところは自分でも分かっていない"

 

ことを色付けで表しています。

 

例えば

「今日は何をする?」

「これからどこへいく?」

という質問はすぐ答えられると思います。

 

しかし

「自分はどう生きたい?」

「自分の幸せとは何?」

 

という質問はパッとすぐ
答えられない人が多いと思います。

 

表面的なことはハッキリ分かっていても

根源的なことは

 

ボンヤリしか分かってない

 

ことが多いのです。

 

美容の現場でも同じで

 

「カットかカラーか」

 

といった表面は答えやすくても

「どう見られたいか」

「何を避けたいか」

「なぜそれが大事か」

 

という根源の部分はぼんやりしていることが少なくありません。

 

表面的なことは自分でも
はっきり説明できるんです。

 

ただ内側(根っこ)にある本音や願いは
自分では言葉にしづらい。

 

そこをカウンセリングで
手助けしていく・・・

 

 

うちのマニュアルが比較的答えやすい
表面的な質問を用意しているのはそのためです。

 

マニュアルにある質問は入り口。

 

まずは答えやすい表層から入り
必要に応じてそっと内側へ誘導していく。

 

この順番をうちでは大切にしてます。

だからこそマニュアルの質問だけを
していても

 

お客様が本当に心の底で思っていること

 

は分かりません。

 

お客様に表面的な質問を繰り返していては

 

「心から理解してもらえた」

 

という想いを抱かせにくく

 

繋がりは弱いもの

 

になります。

 

繋がりが弱いからリピートしない

美容院やサロンにおいてお客様が来ないのは繋がりが弱いからです。

 

だから浅い付き合いでは
リピートは低いままなんですよ。

 

例えばご自身の1番仲のいい友人、
知人を思い浮かべてください。

 

自分が心の奥底で思っていることを知らない人よりかはなんでもかんでも喋っているはずです。

 

もちろん全ての質問を
掘り下げる必要はありません。

 

ですがカウンセリングしてて

 

(この人の本当の悩みはなんなんだろう)

 

と感じる場合は掘り下げてあげると
辿りつきやすかったりします。

 

あくまでマニュアルの質問は
入口にしか過ぎませんので。

なぜ×5回

本当の気持ちや悩みを知る上のコツ。

それは

「なぜを5回」

聞くこと。

 

あのTOYOTAが本質把握のために
使ってきた考え方です。

 

美容のカウンセリングにも非常によく馴染みます。

 

たとえばお客様が

「髪を切りたい」

とおっしゃった時すぐに長さの話に入るのではなく、やさしく理由をたどります。

 

美容師

「なぜ切りたいと感じていますか?」

お客様

「あまり切りたくはないんですが、なんか扱いにくいんですよね……」

美容師

「そうなんですね、なぜ扱いにくいと感じているんです?」

お客様

「うねりで広がってしまうからです」

美容師

「うねりで広がるんですね、なぜ今の時期は気になるのでしょう?」

お客様

「梅雨で湿気が増えてアイロンの回数も増えたので」

美容師

「湿度が高いですもんね、かしこまりました、なぜ“切る”のが良いと思われましたか?」

お客様

「量と広がりさえ収まれば、早く出られると思って…」

このように数回

「なぜ」

を重ねると、表面的な長さの話から
本当に解決したいことがわかります。

 

最後にはお客様の口から

 

「早く出られると思って」

 

こんな本質が出てきましたね。

 

質問を重ねることで

 

本当に解決したいこと

・朝の時短

・湿気対策

・うねりのコントロール

 

こうゆうのが浮かび上がるんですね。

 

すると解決策も

 

「ただ短く切る」

 

だけではなく

 

・質感設計

・メンテナンス周期の提案

 

など、より的確な道筋に変わっていきます。

 

つまり、より刺さるんです。

 

 

もちろん、何でもかんでも深掘りすれば
良いというものではありません。

 

全部の質問を5回掘る必要はなく

「この方の本当の悩みは別にあるのでは?」

と感じた時だけ時間内で
ひとつのテーマをやさしく深く。

 

その際は、いきなり踏み込まず

 

「少し深くお伺いしてもよろしいですか?」

 

と同意を得てから進め
途中でこちらの理解を要約して確認します。

 

美容師

「いまのお話をまとめると、“朝の時短”と“湿気の季節でも収まること”が1番のお悩みで合っていますか?」

お客様

「はい、そうですね」

美容師

「でしたら今日は負担を増やさずに収まりをつくるプランをご提案します。長さは最小限の調整にし、ボリュームコントロールで朝の手間をさらに減らす方法がございます。」

 

お客様

「そんなことできるんですね、ぜひ知りたいです」

このように

 

表層→内側→合意

 

という順序が自然に組み立てられると
仕上がりへの期待と納得が同時に整い

 

体験の満足度が高まります。

 

 

ちなみに注意点が1つ。

 

こうゆう話をした上で反対のことを

述べますが結論から言えば

 

" なぜ? "

という聞き方・・・

実は適切ではありません。

 

先ほどの例でお客様とのやり取りの際、なぜを5回聞いてましたが

 

不自然だと思いませんでした?

 

その感覚は合っています。

 

これについては別の記事でご説明していきますね。

 

まとめ

マニュアルはあくまで入口であり
掘り下げることが重要。

表面の

「したいこと」

を尊重しつつ

「なぜそれが大切なのか」

に寄り添う。

 

言葉にならなかった内側の願いを
言葉にしてあげ形にしてあげる。

 

時間をかけやさしく一歩ずつ内側へ。

 

そのカウンセリングの仕方が

・仕上がりの満足

・次回の約束

・長い信頼

 

につながります

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